解決事例
- 2021.05.13
- 家族信託により、ワンルームマンションの売却・認知症対策をサポートしたケース
ご状況
千葉県在住の80代の男性Aさんの相談です。
Aさんのご家族は奥様と二人の息子さんです。
現在は千葉市の一戸建てに奥様と二人暮らしですが、最近は夫婦共に少しずつ物忘れが気になりはじめ、体力の衰えも感じはじめたため、今後の生活のことを家族で話し合うことにしました。
長男家族は近くに住んでいて、両親に何かあればできる範囲で手助けすると言ってくれました。
次男家族は仕事の都合上、遠方に住んでおり、両親のことは全面的に兄に任せると言い、その代わり、自分は遺産を相続するつもりはないとの考えでした。
Aさんの財産は市内の自宅と駅近くのワンルームマンション1部屋、預貯金は1000万円程です。
長男夫婦にも仕事があり、子供も学生でまだお金がかかるので、Aさん夫婦としては近いうちに夫婦で老人ホームに入ることが現実的と考えています。
夫婦で生活できるうちはしたいとの考えから、可能な限り自宅での生活を続けることを希望されていました。
しかし、認知症になり施設入居費や生活費が必要になった場合に備えて、夫婦が認知症になった際には長男の判断で速やかに不要になった自宅を売却できるようにしておきたいとも考えていました。
家族信託の設計
委託者は財産の持ち主であるAさんとその奥さんです。
そしてその財産を長男が受託者として管理するという形の家族信託契約をご提案いたしました。
ワンルームマンションは、老朽化が心配なのことと、賃貸オーナーであることの煩雑さから家族から早めに手放して欲しいとの要望があったため、元気なうちに売却することにしました。
そして、その他の財産である自宅と預貯金を信託財産として設定しました。
Aさんと奥さんの死後は、すべての財産を長男に相続させるという形の契約を行いました。
この家族信託契約にあたっては次男の方にもお話合いに参加いただき納得いただいているため将来的なトラブルの心配もありません。
全てAさんが元気なうちにしかできない解決策でした。
家族信託のメリット
もしこのままAさんが何もせずにいたら、自宅はAさんが認知症になってしまった後には不動産は成年後見人をつけなければ売却できません。
施設の入所費用の捻出は長男夫婦がしなくてはならず、Aさん夫婦の希望する施設に入ることが難しくなっていたかも知れません。
仕事をしながらの介護や親の不動産の管理も加われば、長男夫婦の経済的、精神的負担も大きくなります。
Aさんが元気なうちだからこそ、家族の意向も聞くことができ、自分の手で自分の財産を整理することができました。
手続きが全て終わった後のAさんはとても充実した笑顔を見せてくれました。
ご家族も、今後は安心してAさんとのんびりした時間を過ごすことができると喜ばれていました。
生前に家族に財産を明かすこと、今後の話をすることは抵抗がある方が多いかもしれません。
しかしながら、元気なうちに万が一の話し合いをしておくことは、相続後の財産の分け方とは切っても切り離せないものと考えられます。
平等に分配するのか、親の面倒を見た者が相続するのか、これまでの家族関係やその時々や状況によって気持ちは変わるので、一概には言えませんが、これから起こる問題を家族間で共有し、乗り越えていくことで結果的に「争族」の予防にも繋がるのではないかと思います。
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