解決事例
- 2021.05.01
- 子連れ再婚ご夫婦の生前対策サポート(公正証書遺言)
ご状況
60代男性Aさんからのご相談です。
Aさんには前妻との間に長男、妻 Bさんには前夫との間に長女、二女がいました。
子どもたちはそれぞれ独立し夫婦二人暮らしで、それぞれの子どもたちとの関係は良好ですが、自宅は A さん名義のため、A さんは自分が亡くなった後の B さんの生活を心配されていました。
Aさんの希望としては、自分が亡くなった後もBさんが引き続き住み慣れた自宅で暮らせるようにしたいという想いがありました。
またAさんとBさんが両名とも亡くなった後は、自宅は長男に相続してほしいともお考えでした。
当事務所のご提案&お手伝い
当事務所から公正証書遺言の利用をご提案し、下記の手続きをサポートいたしました。
Aさんは公正証書遺言を作成し、自宅建物の配偶者居住権をBさんに遺贈、自宅敷地と建物(所有権)は長男に相続させることにしました。
自宅を Bさんに相続させると、Bさん死亡後は Bさんの子ども達が相続することになり、それは Aさんの望むところではありません。
そこで、Bさんには終生自宅に住み続けられる権利を与え、Bさんが亡くなった後は長男が居住または処分できるようにしました。
遺言の最後に「付言事項」として、妻Bさんへの感謝の気持ちと、長男にさんの生活を見守ってほしいことを記載しました。
配偶者居住権とは
夫の死後自宅の「所有権」は別の人(息子や娘など)に相続し、自宅に「居住する権利」のみ配偶者に相続するという形の相続です。
この形にすることで夫の死後も配偶者が住み慣れた家で生活することができるようになります。
結果
Aさんは「遺言の内容はそれぞれの子どもたちにも伝え、引き続きそれぞれの子どもたちと良い関係を続けていきたい。遺言を作成し安心しました。」と話していました。
また、Aさんの希望である自身の息子に家を相続させたいという希望と、妻のBさんには住み慣れた家に住み続けてほしいという希望の両方を上手に叶えることに成功しました。
もし遺言書がなければAさんの望まない形での相続になっていた可能性があります。
そうしたことにならないように、予め希望を家族や関係する人々に伝え遺言書を用意していたことが「想いを実現する相続」の準備につながりました。
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